PROPOSAL / 業務AI化提言

伊佐地さんの業務は、
100% AI化できる。

業務分解と根拠に基づく、経理・事務業務の全自動化構想
対象伊佐地さん(経理・事務)の全業務
提案先巧報社 孝浩社長
作成zeeglo(高木幹太/高木悠哉)
日付2026-04-16
01 CONCLUSION
結論
伊佐地さんが現在担う15の業務は、すべて自動化可能。その理由は3つ。
伊佐地さん業務の100%
AI化可能
REASON 1

業務のほぼすべてが
「転記・突合・計算」

判断ではなくデータ処理が中心。これはAIが最も得意な領域。

REASON 2

判断基準が
ルールベース化可能

「20日締め」「金額一致」など明確なルール。AIに教える情報が少なくて済む。

REASON 3

既存システム(経理マン)を
データ入口にできる

データの流れは既に存在。ゼロから作る必要がない。

02 AS-IS
伊佐地さんの業務全体像
伊佐地さんは現在、大小15種類の業務を1人で担っている。

入金側(お金が入る処理)5業務

  • 請求書発行(20日/末締め)
  • 納品書発行(一部)
  • 入金処理・消込
  • 原価計算書の作成支援
  • 小切手切り(〜2026/9)

出金側(お金を払う処理)6業務

  • 仕入先納品書の受領・整理
  • 仕入伝票の経理マン入力
  • 日経表の確認
  • 仕入先請求書との突合
  • 支払い一覧表(Excel)作成
  • ネットバンキング振込実行

その他4業務

  • 決算資料作成(年1)
  • 仕掛品計上(年1)
  • 封筒の発注(会長引継)
  • 名刺の注文受付・発注
課題:これらの多くが経理マンとExcelの二重管理紙からの手入力目視での突合で成立している。手を動かす時間が、判断や改善に使うべき時間を奪っている。
03 REASON 1
AI化できる根拠 ①

業務のほぼすべてが
転記・突合・計算」でできている。

伊佐地さんの業務を分解すると、以下の3種類にほぼ収まる。

  • 転記:納品書 → 仕入伝票、作業指示書 → 請求書/納品書
  • 突合:日経表 vs 支払い一覧、請求書 vs 入金、数字の整合チェック
  • 計算:原価計算、消費税、支払い合計、仕掛品金額

これらはAIが最も得意とする処理そのもの。人間の脳を使う必要がほとんどない領域で、伊佐地さんは高い精度で業務を成立させている。

業務カテゴリ比率(zeeglo推定)
90%
以上
伊佐地さんの業務のうち、9割以上が定型的な転記・突合・計算。残りは例外対応・改善企画・コミュニケーション。
※ 今回のヒアリングで棚卸した15業務を定型/非定型に分類して算出。
04 REASON 2
AI化できる根拠 ②

判断基準が
ルール」で書ける。

AI化が難しいのは「職人の勘」で判断する業務。伊佐地さんの業務は、判断がすべて明確なルールで記述できる

  • 締め日:20日締め/末締め(顧客ごとに決まっている)
  • 消込:金額と振込名義の一致 = 正
  • 振込先:支払い一覧表と日経表が一致 = 正
  • 原価計算:計算式は固定(経理マンに既に移植中)

例外(手書き納品書・顧客からの特殊依頼など)も、過去データから学習可能。AIに教えるコストは極めて低い。

ルールベース化
100%
判断基準はすべてルールとして書き出し可能。これは、杉浦さんの計画立案(★★★の暗黙知)とは対照的。
対比:杉浦さんの生産計画は「銅切替」「機械特性」「体で覚えた納期感」など暗黙知が多く、AI化は支援止まり。伊佐地さんの業務はルールが明示的なので、自動化が完結する。
05 REASON 3
AI化できる根拠 ③

既存システム(経理マン)
そのままデータ入口にできる。

AI化の最大のハードルは「データをどう揃えるか」。巧報社の場合、既にデータが流れているルートがある

  • 経理マンに仕入伝票・請求書・入金データが蓄積されている
  • 作業指示書のデジタル化が進めば、発注〜請求の全工程がつながる
  • ネットバンキングAPIで入金CSVは自動取得できる

つまり、ゼロから基幹システムを作る必要がない。経理マンのCSV入出力/API連携さえ開けば、その外側にAI層を被せるだけでよい。

新規開発コスト
最小限
既存システムを活かせば、1〜3ヶ月単位で段階的に導入可能。いきなり大きな投資は不要。
前提:経理マンのCSV出力/API連携の可否確認が必須。これがボトルネックになれば、外部連携可能な新システムへの置換も選択肢に。
06 MAPPING
業務別AI化マップ
15の業務それぞれに、AI化の手段が明確に存在する
業務 分類 AI化 使う技術 仕組み
請求書発行入金作業指示書データ + テンプレート自動生成案件データから自動で請求書PDF生成・送付
納品書発行入金同上案件ステータス変更でトリガー、自動発行
入金消込入金銀行CSV取込 + AI照合振込名義と請求先をマッチング、差分は要確認フラグ
原価計算入金計算式エンジン(経理マン活用)固定ロジック。入力すれば即座に出力
仕入先納品書の整理・入力出金OCR + LLM紙/PDFの納品書を読み取り、経理マンに自動入力
日経表と支払一覧の突合出金ルールベース照合差分のみ人間に提示。突合作業そのものが消える
ネットバンキング振込出金全銀フォーマット/API連携振込データ自動生成、承認後に実行
仕掛品計上(年1)その他経理マンからの自動集計ロジック定義後は毎年自動生成
決算資料作成その他データ集約テンプレート必要数字が自動で埋まった状態に
封筒・名刺の発注その他発注テンプレート + メール自動化在庫閾値で自動発注、または承認後送信
◎:完全自動化可能 ○:AIアシスト+承認ワークフロー
07 ARCHITECTURE
AI化の全体アーキテクチャ
既存の業務の流れに、AI層を1枚だけ差し込む構造。
営業の作業指示書
(デジタル入力)
AI層
自動生成
経理マン登録 納品書PDF 請求書PDF 原価計算 案件ステータス
仕入先の納品書
(紙・PDF・メール)
AI層
OCR + LLM
仕入伝票自動入力 請求書との突合 日経表反映
ネットバンキング
(入出金CSV/API)
AI層
照合・生成
入金消込 振込データ生成 キャッシュフロー可視化
経理マン
(既存基幹システム)
CSV/API
連携
仕掛品自動計上 決算資料自動生成 月次試算表
ポイント:既存のデータの流れ(入力元)を変えず、AI層が「人間の目と手」の代わりをする構造。段階的に1つずつ差し込めるため、業務を止めずに移行できる。
08 NEW ROLE
AI化後の伊佐地さんの役割
伊佐地さんは「実行者」から「会社の数字を動かす人」へ。
AS-IS(現状)

手を動かして数字を合わせる人

  • 納品書を見て経理マンに打ち込む
  • 請求書と日経表を突き合わせる
  • 振込データをExcelで作る
  • ネットバンキングで1件ずつ振込
  • 決算前に1年分のデータを整理
  • 手書きの納品書をタイプし直す
TO-BE(AI化後)

数字を読み、会社を動かす人

  • AI出力の最終承認・例外判断
  • キャッシュフロー予測のリード
  • 利益構造の分析・経営層への提言
  • 仕入先・顧客との交渉ポジション確保
  • 新しい業務ルールの設計・改善
  • 会計事務所との高度な連携
本プロジェクトの本質:伊佐地さんを業務から解放することで、会社の数字を使える人として経営を支える立場に引き上げる。

伊佐地さんの業務100% AI化は、
実現可能な未来である。

業務を「転記・突合・計算」に分解すれば、そこにはAIが活きる領域しかない。
判断のルールは書き出せる。既存システムはデータの入口として使える。
必要なのは、どこから始めるかを決めることだけ。